『サマーウォーズ』は、細田守監督が手掛けたアニメ映画のなかでも屈指の人気を誇る作品です。
数学が取り柄の内気な高校生・小磯健二が、憧れの先輩・篠原夏希の曾祖母の家に行き、彼女の「婚約者」を演じることになったところから物語が動き出した本作品。
映画では夏希が健二の頬にキスをした場面で終わりましたが、実は漫画版だけにその後のエピソードが描かれているのです。
今回は思わず「尊い」「青春してる」と言いたくなる、ふたりのその後の物語をネタバレを交えてご紹介。漫画版でしか見られない健二と夏希の関係が尊すぎる場面も紹介しましょう。
目次
- 1 健二と夏希のその後は『同じ大学を目指す』
- 2 後日談を見られるのは漫画版だけ
- 3 漫画版の後日談が尊すぎると言われる理由は?
- 4 後日談「未来は未知数なのだから」のネタバレ
- 5 夏希が健二と同じ大学を目指すと宣言
- 6 照れる夏希と赤面する健二が初々しい
- 7 漫画版の本編もふたりの関係が素晴らしすぎて胸がいっぱい
- 8 感謝の言葉を言って言われて顔が真っ赤になるふたりが愛らしい
- 9 絶体絶命のピンチから必死で夏希を守る健二がかっこいい
- 10 実は健二と夏希は両想いだった?!冒頭シーンに注目
- 11 健二と夏希は結婚する?
- 12 サマーウォーズを視聴できる動画配信サービスは?無料視聴方法も紹介
- 13 ここでしか観られない健二と夏希のストーリーを堪能しよう
健二と夏希のその後は『同じ大学を目指す』
健二と夏希のその後は原作の漫画で描かれています。具体的には
夏希が健二と同じ大学に行きたくて東大を目指すと宣言する、
というところまで描かれています。お似合いの二人だな〜今後二人は結婚するんだろうな〜と思わせる演出でラストを迎える形になっています。非常に尊いストーリーです。。
後日談を見られるのは漫画版だけ
『サマーウォーズ』は、映画を元に小説と漫画が制作されていますが、映画の後日談が描かれているのは漫画版のみとなっています。
なかでも多くのファンにとって気になる点は、健二と夏希の恋の行方ではないでしょうか。
数学オリンピックの日本代表にもなれず自分に自信がなかった健二にとって、夏希は憧れの先輩で高嶺の花でしかありませんでした。
インフラと直結した仮想空間「OZ」を揺るがすAIの暴走事件や家族がバラバラになる危機を通じて、二人は寄り添い、力を合わせることで心の距離を縮めることができました。
最終的には、夏希の親戚たちに「本当に結婚しちゃえば」と言われるようになり、健二は夏希に「大好きです」と告白。夏希から頬にキスされます。
漫画版の巻末に掲載された後日談は4ページの中に学校に戻ってきてからの健二と夏希の関係や、2人の志望大学について語られているので、ファン必見です。
漫画版の後日談が尊すぎると言われる理由は?
後日談を描いた漫画が「尊すぎる」と高く評価されている理由は、意識し合っているふたりを見て微笑ましいと思う人がいることと関係しているようです。
Twitterで漫画版『サマーウォーズ』の後日談に関するツイートを見ると、「やばい超萌えた」「漫画版のおまけページが1番良かった」「エピローグ後のおまけににやにやする」「キュン死した」という声が上がっていました。
後ほど詳しく説明しますが、夏希は受験勉強で忙しくしながらも、健二のことを思っていることがうかがえる場面があります。
健二も夏希と顔を合わすだけで胸がドキドキしている場面もあり、互いを意識する2人を見ているだけで表情がつい緩んでしまう人もいるのではないでしょうか。
顔を合わすだけでドキドキしてしまうような、まだ初々しさが残る2人の関係が、読者に「尊い」という感情をもたらしたのかもしれません。
後日談「未来は未知数なのだから」のネタバレ
多くの読者の心を掴んだ後日談のストーリーをネタバレしていきましょう。後日談は、ある放課後の物理部の部室が舞台となっています。
ある日、健二の友人である佐久間が「夏希先輩との交際はうまくいっているのか」と尋ねてきました。
健二は、どさくさ紛れに「大好き」と言ったために告白した確証が持てず、正式に交際を申し込んだわけではないので「付き合っていない」と思っているようです。
夏希先輩は受験勉強で忙しいし、自分のことを好きではないのではないかと控えめな発言をする健二を見て、佐久間はただの思い込みだと思いました。
ふたりが話をしていた時、夏希が物理部の部室に入ってきます。学校が終わって塾へ行くまでの時間、彼女は物理部の部室で勉強をしていました。夏希は長野の陣内家に行く前と変わらないそぶりでしたが、健二は夏希のことが気になって仕方ありません。佐久間は夏希に志望校をどこにするのか尋ねると、夏希は「東大」と返します。
健太たちは驚きますが、夏希は無謀だとわかっているけれど同じ大学に行きたいと話しました。
健二は、夏希が幼い頃から慕っていた大叔父の陣内侘助が東大出身者だったことを思い出し、気を落とします。
「健二君、東大の理学部志望だっただよね?私は文学部なんだけど」と一言つけたす夏希。
ほんの少し時間が過ぎ、はっと気づいた健二は赤面し、発言した夏希もどこか照れくさそうな顔をしながら勉強をするのでした。
夏希が健二と同じ大学を目指すと宣言
夏希は「東京大学」に合格することを目標にしています。その理由は、健二と同じ大学に行きたいからでした。
夏希は健二のひとつ上の先輩の3年生で、健二と共に過ごす時間も多くはありません。
健二の志望校が東京大学と知った夏希は、このままの学力で志望大学を選んで高校を卒業すると健二と一緒にいる時間が少なくなると思ったのでしょう。
高校卒業後も一緒にいたい、あの夏に曾祖母の家で過ごしたように同じ時間を共に過ごしたいという気持ちが、夏希を突き動かしたのかもしれません。
自分の進路を変更したほど、健二の存在が夏希にとって大きくなったことがうかがえますね。
また、東京大学は、夏希の初恋の相手・陣内侘助の出身大学でした。
曾祖母の家に行く際に夏希が考えた婚約者の設定にも、「東大出身」がありました。
実は夏希の侘助に対する「好き」の感情は、異性に対する「好意」とは違うことが漫画や小説で明らかになっているのです。
漫画版や小説版で曾祖母の栄は夏希のことを「人を好きになることをまだちゃんと分かっていない」「(曾祖母から侘助のことを任された)責任感がごっちゃになっていろいろ勘違いしている」と言っていました。
夏希が侘助に向けていた好きの感情は、父親や母親のような家族に対する「好き」の感情や、他の親戚が彼を酷く言おうとも庇おうとする強い責任感から生まれたものだったのです。
夏希はAIラブマシーンの事件を通じて、健二の最後まで諦めない心の強さや夏希や家族を信頼する姿に心惹かれていきました。
健二に「大好きです」と言われたときも顔を赤らめていたので、最終的に健二のことを好きになっていたに違いないでしょう。東大を目指すと宣言したのも、高校を卒業しても大好きな健二と同じ大学に通い、同じ時間を過ごしたい気持ちがあったからではないでしょうか。
放課後毎日、物理部の部室へ勉強しに行ったのも、健二の顔が見たいからなのかもしれませんね。
照れる夏希と赤面する健二が初々しい
恋に奥手な健二は、志望校を自分に合わせていることを知り、夏希が自分のことを好きであることに時間差で気づき、顔を赤らめてました。夏希も、頬を赤くしながら「やっぱり同じとこ行きたいじゃない」と話しており、彼女も健二と同じように好きな人を目の前にするとドキドキして、照れてしまうタイプなのかもしれません。
小説版の話になりますが、夏希は曾祖母から曽祖父の悪いところを聴いていた関係で男性に苦手意識を持っていたそうで、異性から告白されればその場で断っていたといいます。
夏希は誰からも好かれる人気者で健二にとって高嶺の花の存在でしたが、恋愛に関しては初心者で恋に奥手という点では、ふたりは同じなのです。
後日談では健二は勉強する夏希が気になっていたり、夏希は毎日物理部の部室へ勉強しに行ったりと、互いのことが気になって仕方ない様子がうかがえます。
好きな人を見たりドキドキしてしまう、純粋で素直な心を持ったふたり。
初めての恋だからこそ、2人の関係がとてもピュアで爽やかなものに感じます。
恋をしたことのある人もそうでない人も、ふたりをみているだけで初恋時のときめきや胸のドキドキで胸がいっぱいになるでしょう。
漫画版の本編もふたりの関係が素晴らしすぎて胸がいっぱい
漫画版『サマーウォーズ』には、後日談の他にも健二と夏希のふたりが尊い場面がいくつか登場します。
映画の魅力やふたりの魅力を掘り下げた名場面から3つ厳選しました。
漫画のネタバレを含みますので苦手な方はご注意を。漫画版を読む際の参考にご覧ください。
家族のことで思い悩む夏希の背中を叩く健二が頼もしい
漫画版では、2人が手を握って曾祖母を失った悲しみを分かち合った場面の後に、健二が夏希に手を差し伸べる場面が描かれています。頼もしく成長した健二の言葉に注目です。
以下、コミック第2巻のネタバレになりますのでご注意ください。
祖母が亡くなった翌朝、侘助の部屋にたたずむ夏希に健二は声を掛けます。
夏希は、侘助と曾祖母は互いを思い合っていたのにすれ違い、別れてしまったことをとても悲しく思っていました。
一族の支えであった曾祖母が亡くなったことで、家族の心がバラバラになってしまったことを嘆いていたのです。
健二は夏希に、「互いに思い合っているのは夏希先輩もご家族の皆さんも同じはずです。行きつく答えが一つなら、どんなに時間や手間がかかっても必ずそこへ導かれます。だから焦らないで。僕も手伝います」と励まします。
亡くなる直前に曾祖母が自分のことを信じてくれたことに心動かされた健二は、曾祖母に励まされてきた陣内家の人々を信じると決意。夏希の手を引き、親戚が集う居間へ向かいました。
夏希が困っている時に手を差し伸べ、諦めかけていた彼女に希望をもう一度与えた健二。
健二は顔に思ったことが出るような正直で素直な人ですから、本当に夏希の家族をひとつにしようと考えていることも見えてきます。
夏希も、家族をもう一度一つにするために自分には何ができるのかと悩んだり、焦ったりする自分の気持ちを理解してくれて、素直な気持ちで励ましてくれた健二の言葉に救われたのではないでしょうか。
「必ず家族はひとつになる」という言葉が2人の間で交わされ、健二と夏希が互いを信じあったからこそ、終盤で訪れる様々な逆境にもふたりは屈することなく、共に戦い抜けたのかもしれませんね。
感謝の言葉を言って言われて顔が真っ赤になるふたりが愛らしい
曾祖母を失った悲しみを分かち合い、必ず家族をひとつに戻したいと決意した健二と夏希。
健二が、夏希にラブマシーンと再び戦う理由を話す場面で、ふたりの心の距離がさらに縮まります。
健二がラブマシーンと戦う理由は、ラブマシーンの暴走で陣内家の人たちが悲しんでいるから、ラブマシーンの開発者である侘助もこの大混乱を望んでいないと思うからでした。
夏希や家族たちのことを思い、真剣に解決しようとする健二の言葉に胸を打たれた夏希は、恋人の真似を頼んだことを謝罪。「今ここにいるのが健二でよかった」と打ち明けます。
初めて夏希に感謝されて、健二の顔は真っ赤に。夏希も健二を見ていると頬が赤くなっていました。
健二と目線が合った夏希も顔が赤くなっており、彼女も健二を強く意識しているようです。
ふたりとも恥ずかしさや照れてしまうところを隠せないのも、二人がとても素直で正直な性格の持ち主だからでしょう。
ふたりとも素直で誠実で、恋愛も初々しくて、どこか愛らしい魅力を感じられます。
青春時代の甘酸っぱさや初恋の純粋さを思い出させてくれるような名場面ですね。
絶体絶命のピンチから必死で夏希を守る健二がかっこいい
健二は、最終的に夏希を命がけで守ろうとするまでに成長します。
物語の前半、夏希の曾祖母に初めて顔を合わせた際に、健二は夏希を幸せにする覚悟を問われていました。
夏希から婚約者になることについて知らなかったため、どぎまぎしていた健二でしたが「命に代えてもかい」と曾祖母に聞かれた際に、健二は「はい」と声を上げて答えます。
物語の序盤では気弱な性格が見えていた健二でしたが、物語の終盤、無人惑星探査機・あらわしが陣内家付近へ落下する際、健二はとっさに夏希を庇います。健二は、自分の命に代えても夏希を守ろうとしたのです。
大切な人を瞬時に庇って盾になる健二の姿はとても頼もしくて、夏希でなくとも彼に惚れてしまいそう。
ラストシーンで夏希が健二の頬にキスをしたのも、健二が命がけで守ってくれたことへの感謝の気持ちや、言葉で伝えきれない彼への愛情を伝えたかったからなのかもしれません。
いざという時に頼れる、安心できる存在に成長した健二の姿に圧倒されます。
この場面も映画にはないので、漫画版を読んでその目で確かめてみてください。
実は健二と夏希は両想いだった?!冒頭シーンに注目
ラストシーンで両想いになった夏希と健二ですが、実は曾祖母の家に一緒に泊まるアルバイトに健二が決まった場面で、両想いだったと判断できます。
実はじゃんけんで健二が佐久間に買った際に、夏希が喜んでいるのです。
この場面は各媒体で微妙に表現が違いますが、映画や小説、漫画全てに共通しています。実は夏希は最初から健二を婚約者役にしたかったのです。
映画や漫画で、学校で夏希が健二のことをどう思っていたかは丁寧に描かれていませんが、小説版では、夏希が健二を婚約者役に選んだ理由も見えるように綴られています。
機械音痴だった夏希はOZでコンサートチケットを取る方法を尋ねに物理部に行った際に、健二と出会い、彼に予約方法を教わりました。
男性が苦手で告白を断ってしまう夏希ですが、何故か健二とは自然と話せて、OZのことを質問しに何度も彼の元へ行くことができたのです。
親切で優しく、自分が困っている時に相談できる健二は婚約者役に相応しい人物で、曾祖母も彼を見て安心できると思っていたのでしょう。
物語の序盤の段階で、夏希は健二の誠実な一面や質問に親身に応えてくれる姿に惹かれていたのです。
映画、小説、漫画で一緒に永野の曾祖母の家に行く相手が健二に決まった時の夏希の笑顔が微妙に違っているので、彼女の表情の違いを比較してみるのもいいかもしれません。
健二と夏希は結婚する?
実はサマーウォーズのその後を描いた公式エピソードは、漫画版の巻末漫画だけで、東京大学へ入学したエピソードや結婚したかどうかまでは語られていません。
あくまで一個人の想像になりますが、家族がバラバラになる危機を一緒に乗り越え、ラブマシーンとの戦いを最後まで共に戦い抜いた健二と夏希は、強い絆と信頼で結ばれていると思います。
夏希は曾祖母のように誠実な性格の持ち主ですので、一度好きになった人を裏切ることも別れようとすることもないでしょう。
健二も一緒に戦い抜いた夏希や、恋の応援をしてくれる夏希の家族を裏切る真似はしないはずです。
結婚までの道は、無事にふたりが同じ大学に合格し、同じ時間を過ごしながら交際。卒業後は同じ会社または近くの会社でそれぞれが得意な分野で仕事をしながら、タイミングを見計らって健二が夏希にプロポーズ。曾祖母の誕生日に入籍、または結婚式を挙げ、親族一同が祝福するというのがふたりにとってもファンにとっても満足できる流れではないでしょうか。
健二と夏希はいつもお互いのことを気にかけ、一大事が起きても支え合うことができるので最高の夫婦になれそうな気がしますね。
映画公開から10年以上が経過しているので、何らかの映像作品で夏希と健二の未来の姿が見られることを希望したいです。
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ここでしか観られない健二と夏希のストーリーを堪能しよう
今回は、映画『サマーウォーズ』のその後のエピソードが描かれている巻末漫画の内容や漫画版の見どころを中心にお届けしました。
映画の『サマーウォーズ』は臨場感満点のバトルシーンや家族の絆や人々の強い繋がりに感動できる名場面などを、音や映像を最大限に使って表現されていました。
映画とは対照的に漫画版では、映画の時間内では描き切れなかった健二と夏希の心理をさらに掘り下げ、より感情移入できるストーリーに仕上げています。
2人の恋の進展に関する描写も加筆されているので、夏希が健二を好きになった理由も映画より納得できるでしょう。
映画だけでなく漫画版も手に取って、健二と夏希のもう一つのストーリーを堪能してみるのもいいかもしれませんね。