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林藤ゆりとは?
林藤ゆりは、漫画『ワールドトリガー』に登場する女キャラの一人です。ブラウンのポニーテールが特徴的で、柔らかい雰囲気が特徴的ですね。ファンの間では、つい最近の本誌初登場であるにも関わらずとても人気の高いキャラの一人となっています。
今回は、そんな登場回数の少ないながらも、注目度の高い林藤ゆりについて見ていきましょう。
プロフィールを見てみよう
林藤はりんどう、と読みます。24歳。玉狛支部所属のオペレータです。誕生日、身長、血液型などは明らかになっていません。
旧ボーダー・メンバーの一人で、ボーダー創設時から所属しています。
原作者葦原大介氏は、原作コミック裏において林藤ゆりについて「登場キャラトップクラスの酒豪で、アルコールが入るとちょっとだけSの人格が現れる」と語っています。
原作において、初登場は161話『玉狛支部④』(原作コミック第19巻)となっています。ちょうどB級ランク戦ROUND7の前です。しかし、原作コミック7巻で後ろ姿だけは登場しており、本格的に名前が判明したのは18巻です。実はかなり前からその存在は明かされていたんですね。
では何故、つい最近になるまで登場することがなかったのでしょうか?理由は、新規ボーダー隊員のスカウトをするために、遠方へ行っていたためです。林藤玉狛支部長にスカウト旅の感触を聞かれた際は「楽しかったわ」と返答しています。ちなみに、彼女の他に同じ玉狛支部に所属するエンジニアのクローニンと、片桐隊・草壁隊の隊員たちが同行しています。
現在放送中のアニメ『ワールドトリガー3rdシーズン』では、第一話で初登場をしています。担当の声優は能登麻美子さん。林藤ゆりの雰囲気にピッタリと、ネット上で非常に評価の高い演技を披露してくださりました。
ちなみに本部所属の柿崎隊アタッカー・照屋文香と外見が似ている、という意見がネットで散見されます。確かに雰囲気と髪型、目の形などが似ていますね。しかし、本編において関係性などは一切描かれていません。
玉狛支部長・林藤匠との関係は?
実は玉狛支部長の林藤匠とは親族関係にあり、姪っ子ちゃんに当たるんですね。ゆり本人が、修たちとの初対面時「私は林藤支部長の姪なの」と明らかにしています。
外見的には全く似ていませんが、穏やかで世代を問わず話しかけやすい雰囲気は同じのようです。
玉狛支部のメンバーたちとの関係は?
とてもフレンドリーな林藤ゆり!
初対面の修、遊真、千佳、ヒュースの4人に対して握手を求める程にとてもフレンドリーな性格です。初対面の握手は西洋の文化ですから、これをする日本人は珍しいです。この非常にフレンドリーで壁のない性格が相まって、玉狛支部の他のメンバーたちとの関係も非常に良好なものです。
そんな良好な関係は、他の面々とのコミュニケーションで見ることが出来ます。5歳の陽太郎から千佳について『おれのお嫁さん候補』と紹介された際『私をお嫁さんにしてくれるんじゃなかったの?』とノリの良さを見せていますね。地方へのスカウト旅中にも、玉狛支部所属のオペレーター宇佐美栞に、修たちのことを電話で色々と聞いていました。
世の中には好意的に受け取る意味として『この人に頼まれるとNoと言えない』系の人が一定数存在します。ゆりもこの類の一人のようです。原作者はコミック20巻の表紙裏で『笑顔のゆりさんが頼み事をすれば断れる者はいないが、そもそもあまり頼み事はしない』と語ります。
気になるレイジとの関係について?!
原作161話とアニメ3期第一話における玉狛第一部隊長・木崎レイジの様子について、明らかにおかしいことが話題になっています。おかしいを通り越し、もはや挙動不審の領域です。ゆりがクローニンと共に玉狛支部へ戻って来る前から、ずっとこの調子です。ちょっとここで、一種のコントを見てみましょう。
玉狛第一のアタッカー・小南桐絵が「もうすぐ着くって」の発言に、妙にソワソワし出します。視線は上下右左と定まりません。そして修たちに「おまえたち、ゆりさんに失礼のないようにしろよ」と一言。おまけに「襟が曲がっているぞ」と千佳のシャツの襟を直す始末。この襟を直す場面は、はたから見ると親子にも見えますね。
さて、ゆり本人との一発目の会話がこちらです。
「荷物を部屋に運びましょうか?」
「荷物?ないよ。宅配便で送ったから」
「あっ、そうですか。さすがゆりさん」
「うん。ふふふ」
この時、レイジの表情は見えません。さて、どのような愉快な顔をしているのでしょうか。
どうやらこの男、ゆりに好意を寄せているようです。
5年前の旧ボーダーメンバーの集合写真では、ゆりの隣に写るレイジの姿があります。視線はゆりに向いており、落ち着きがない様子ですのでこの頃から好意を持っていた可能性は十分にあり得ます。5年ごしとは、なかなか一途で奥手です。
普段は非常に冷静沈着なレイジです。21歳とボーダー全体で見ても年長者です。何より、ボーダー唯一のパーフェクトオールラウンダーとして、その戦闘能力と指揮能力はお墨付きですね。
ところが、ゆりを「おれのお嫁さん候補」という5歳児の陽太郎相手に本気で「欲張りはは良くないぞ」と眉間にシワを寄せます。これには修が止めに入るほどでした。
当の本人であるゆりは、挙動不審になるレイジに対して「ふふふ」と微笑むのみです。ネット上では「完全に楽しんでいる」とファンを楽しませています。原作者はこのゆりの態度とレイジの変異っぷりについて「半径10メートル以内のレイジの防御力を大幅に下げる能力がを持つ」としています。
ゆりがレイジを男として見ているか否かは、読者の皆さん判断に任せます。ネット上でも色々な議論が起こっており、今後の展開が楽しみな場面ですね。
林藤ゆりの過去には、本部設立の経緯が?
城戸の思いと林藤ゆりの考え
城戸正宗最高司令官といえば、顔の左側に目立つ傷跡を持ち、厳格で剛毅的な性格のボーダー本部のトップです。
本部の理念は『ネイバーは絶対許さないぞ主義』つまり強硬的な排除派です。この本部の考えは城戸の主義主張に基づいて設定されています。対して、玉狛支部の理念は『ボーダーにもいいヤツがいるから仲良くしようぜ』つまり友好派です。ゆりはこれを『真逆のスタンス』と意見しています。
かといってゆりは、城戸の意見に反発している訳ではありませんでした。
以下の2点において、城戸の尽力がなくては実現はしていないと評価しています。
1.規模の拡大
ボーダー設立当初はほんの19人だった組織を、数千人単位にまで拡大しました。軍事的に、作戦を実行する際に重要な要素として数があります。例え素晴らしい経験を持った司令官がどんなに有効な作戦を立案しても、実行する隊員の数が少ないと意味がありません。これについて、作中でゆりは「また5年前みたいな大きな戦いが起きたら、味方が多いほうが心強いもの」と発言しています。
2.優秀な隊員の育成
敵国・アフトクラトルとガロプラの猛攻撃を受けた際に侵攻を食い止めたのは、その大半が本部のボーダー隊員たちです。アフトクラトルはブラックトリガーを使用し、ガロプラはベイルアウト機能を備えるレベルの戦力でした。壮絶な戦闘が繰り広げられたことは、読者のみなさんもよくご存じのことと思います。
そんなボーダー隊員らを訓練し育成する機能と環境を整え、有事の際にその実力を発揮させることができた。これは、普段の城戸の努めがあってこそです。ゆりは「この前の大規模侵攻(アフトクラトルの侵攻)だって、城戸さんが集めた隊員たちがいなかったら、どうなっていたかわからないし」と修に話しています。
ゆりの城戸に対して上記の考えを持っている理由を知るには、本部設立の経緯を理解する必要があります。
ボーダー本部の設立のきっかけとなったのは、ゆりの発言にある『5年前の戦い』です。この戦いの結果、もともとネイバーに対して非常に好意的だった城戸は態度を180度変えることになります。ネイバーは完全に敵とし、基本的に対話の場は設けない姿勢へと豹変してしまいました。5年前に写した旧ボーダーメンバーの集合写真にいる、朗らかな城戸はもういません。
そして『ネイバーは即排除する』という考えを具現化するために設立されたのが、ボーダー本部です。現在の玉狛支部から別離した形となります。
ボーダー本部設立の経緯と『5年前の戦い』とは?
ゆりは旧ボーダー設立当初から参加している、数少ない隊員です。その当時のメンバーには城戸司令はもちろん、迅悠一と玉狛第一部隊のメンバー、林藤玉狛支部長や忍田作戦本部長など現行の幹部たちが含まれます。
ゆりは城戸たちと共に『5年前の戦い』に参加し、生き残ります。
その当時の同盟国が敵国からの攻撃を受け、旧ボーダーは加勢し戦うことになります。同盟国だけでなく「こっちの世界」つまり修たちの住む世界まで侵攻される恐れがあったことも、協力した大きな理由でした。
結局「こっちの世界」が被害を被ることはありませんでしたが、その犠牲は決して小さなものではありません。結果的に当時19人いた隊員は10人が死亡、うち数人がブラックトリガーになりました。修の回想の中で林藤支部長は「最上さんは5年前にブラックトリガーを残して死んだ」と語り、レプリカが「勝利目前まで攻め込んだ大国が、ブラックトリガーの逆襲を受けて敗走した例が過去にいくつもある」と話していました。
原作201話・202話において、この『5年前の戦い』とはアリステラ援軍のことだったと明かされます。
なおこの『最上さん』は作中において、迅悠一の師匠として語られていることでも有名ですね。
最後に、修との会話でゆりは城戸について、非常に興味深い発言をしています。
「問題は城戸さんより正しい方法を考えつけなかった、私たちのほうにあるのよね・・・」
原作において、この発言の本心は明かされていません。聞いている修も、発言の意図をはかかねている様子でした。ネット上では「城戸の態度の変貌を止められなかったという後悔か?」や「城戸より正しい答えを模索できなかったことへの罪悪感?」と議論を呼んでいます。
(まとめ)遠征選抜試験編での林藤ゆりは?今後の活躍に期待?
遠征選抜試験に参加する?
遠征選抜試験編は本編203話より本格的に突入します。ゆりは試験中の隊員たちを評価する立場として、本編207話より参加しています。この試験はネイバーフッドへの遠征に参加する隊員を選抜しますが、玉狛支部の古株であるゆりの経験を買われ、参加をしている可能性があります。
ボーダー創設当時を経験し、語ることのできる非常に数少ない生き証人・林藤ゆりは、今後のワールドトリガーにおいて重要なポジションを取るでしょう。レイジとの関係を含め、ますますこれからの活躍が期待できるキャラクターです。
なお、この記事に使用した情報は原作『ワールドトリガー』(葦原大介原作、月刊ジャンプスクエア連載中、集英社刊)とアニメ公式サイトより収集しました。ネット上の評価については、あくまでもファンの見解であり公式のものではありません。