驚がくのサイコホラー「エスター」のあらすじ・レビューと考察(ネタバレあり)

こんにちわ!今回はホラー映画の「エスター」をレビュー&考察していきたいと思います。

ある少女を養子に迎え入れたことで起こる惨劇を描く「エスター」(09)。公開から10年以上経った現在でも、多くの映画ファンから高く評価されている人気作です。「この娘、どこかが変だ。」というキャッチコピーとともに不気味なツインテールの少女が写るメインビジュアルには見覚えがある人も多いのではないでしょうか。ここでは、そんな本作のあらすじや作品情報、レビューなどを紹介します。

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あらすじ(ネタバレあり)

 第三子となるはずだった娘・ジェシカを死産したケイトとジョンの夫婦。悲しみのあまり悪夢にうなされるなど精神的にも打撃を受けていたケイトは、ジョンと共に孤児院に行き、養子を迎えることを決意します。

そこで出会うのがエスターでした。彼女は、まだ9歳であるのにも関わらず「悪いことが起きても、いいことに変えればいいでしょ?」と、絵を描きながらどこか大人びた発言をする少女。エスターに好印象を持った夫婦は、彼女を家へ連れて帰るのでした――

 生まれつき難聴の長女・マックスはエスターとすぐに仲良くなる一方で、遊び盛りの長男・ダニエルは父親を取られたように思い彼女のことをよく思いません。

そんな中、彼女の狂気は徐々に片鱗を見せていきます。ダニエルが誤って傷つけた鳩を石で思いっきり殺したり、学校でイジメられそうになると甲高い声で思いっきり叫んだり。ケイトは彼女に寄り添おうとしますが、ある夜夫婦の営みを見られたことで関係は悪化。翌朝なんとか説明しようとしますが、「知ってる。ファックでしょ?」と冷たく言い放つ彼女に違和感を感じ始めます。

その後、エスターの悪行はエスカレート。幼いマックスを味方につけ、イジメっ子を遊具から突き落とし、ついには家を訪れた孤児院のシスターを殺してしまいます。シスターは彼女の周りで事件や事故が相次いでいたことを夫婦に伝えるために来ていたのでした。

兄妹は彼女のせいだと気づいていますが、脅迫されているので真実を話すことができません。ケイトも彼女の仕業だと確信しますが、依然として信じないのがジョン。やがて兄妹にも危機が迫り、ケイトがエスターの出生を調べると、エストニアの精神病院が浮上しました。

 その頃、ダニエルはシスター殺害の証拠を持ち出そうとしてツリーハウスへ。しかし、そこにエスターが現れて放火! ダニエルはなんとか一命をとりとめたものの、病院へ運ばれます。ジョンはそれでもなお、エスターの仕業だとは信じませんでした。

 夫婦の関係が壊れていくのをよそに、エスターは病室のダニエルを殺そうとします。息子を守ろうとしたケイトが病院で暴れると、逆に自分も入院させられてしまうのでした。

 そうしてエスターは、やっと2人きりになれたと言わんばかりにジョンを誘惑しますが、拒まれてしまいます。ここでようやく異変に気づいたジョンは、彼女の部屋に描かれた裸体の男女の絵に気づき仰天。一方、精神病院から衝撃の事実を聞き、家に駆けつけるケイト。なんとエスターは9歳ではなく、ホルモン異常のために子供のような見かけをしている33の女性だったのです! 医師からは、これまで養子として迎えられた先で父親の誘惑に失敗しては、みんな殺してきた危険な人物だと言われ

 しかし、時すでに遅し。ケイトが家に着くと殺されたジョンの死体がありました。残されたマックスは補聴器を取られています。ケイトは、娘を必死で守ろうと暗い家の中に忍び込み、銃を持ったエスターと死闘を繰り広げます。長い戦いの末、エスターはケイトに蹴落とされ、凍った池に沈んでいくのでした。

Melody of Movieの評価

84点

心理的に本当に怖いです・・!細かい展開予想が当たっても要所要所で想像の斜め上をくる演出で最後までハラハラできます^^

子役の演技力も凄く、見る価値があります。人の心理を上手くついたハラハラ・イライラ具合で最後まで目が離せないです。

■各レビューサイト参考

映画.com:3.7

Yahoo!映画:3.96

Filmarks:3.7

みんなのシネマレビュー:3.46

※みんなのシネマレビューは10段階→5段階評価に換算しています

演じたキャストは?

 必死に子供を守る母親・ケイトを熱演したのは「死霊館」シリーズ(1316)で知られるヴェラ・ファーミガ。ウォーレン夫妻の妻役としてシリーズ最新作「死霊館 悪魔のせいなら、無罪。」でも続投されています。

 父親のジョンを演じたのはピーター・サースガード。「ボーイズ・ドント・クライ」(99)や「17歳の肖像」(09)など多くの話題作に出演している俳優です。最近だとジェイク・ギレンホール主演の「THE GUILTY/ギルティ」出演が記憶に新しいでしょう。

 そして何と言っても気になるのがエスター役のイザベル・ファーマン。彼女はワシントンD.C.出身の1997年生まれで、9歳のエスターを演じた当時は11歳でした。ゲイリー・ロス監督のアクション「ハンガー・ゲーム」(12)では、クローヴ役で出演しています。

 マックス役のアリアーナ・エンジニアは、本作がデビュー作。マックス同様、本人も聴覚障害があるようで、コミュニケーションの手段は手話や読唇術なのだそう。「バイオハザードV リトリビューション」(12)でも聴覚障害を持つアリス役で出演していますが、それ以降に映画やドラマへの出演歴はありません。

製作総指揮は、あのディカプリオ!

 本作は、名優レオナルド・ディカプリオが2001年に立ち上げた映画制作会社「アッピアン・ウェイ」による初のホラー作品であることでも話題になりました。原案は、彼の友人であるアレックス・メイスが書き起こしたのだそう。ちなみにこの会社、「シャッターアイランド」(10)や「デタッチメント」(11)なども製作しているようです。

本当にあったエスター事件

 劇中のエスターは下垂体機能不全という病気によるホルモン異常のため子供のような見た目のまま成長しないという設定でしたが、実は似たような事件が実際に起きていたのだとか。2010年、アメリカ・インディアナ州に暮らすバーネット夫婦は、8歳の少女・ナタリアを養子として引き取りました。しかし彼女は人形などのおもちゃに一切興味を示さず、また、ウクライナ出身であるはずなのに彼女の話す英語には訛りがなかったそうで。身体的にも月経がきたり陰毛が生えていたりと、とても8歳であるとは思えなかったようです。その後、医療機関で正式に年齢を調べてもらうとナタリアは14歳以上である事が発覚。

それから彼女の態度は一変し、赤ん坊に危害を加えたり、バスルームの鏡に自分の血で夫婦を脅迫するような文言を書いたり。さらには妻・クリスティンのコーヒーに漂白剤を入れているところを見つけられ「毒殺してやる」と口にし、別の日にはクリスティンを電気フェンスに押し付けようとしたといいます。その頃ナタリアは、成人にしか発症例が見られないいくつかの精神病を患っていました。

裁判所は2012年に、正式に彼女が22歳(当時)の大人だと認めます。その後、夫婦はナタリアを置いてカナダへ移住。しかし完全に縁を切ったわけではなく、社会保障の取得や食料などの面で援助していたようです。そうであるにも関わらず、バーネット元夫妻は逮捕される事になりました。なんと、そのきっかけはナタリア本人。自ら警察に「里親が自分一人を置いてカナダに行った」証言したのだそう。事件のその後の進展は分かりませんが、「リアルエスター事件」としてネットを騒がせています。

続編はいつ公開?

 なんとこの作品、続編公開の情報が。タイトルは「Orphan: First Kill」に決定しているそうです。1作目の原題は「Orphan」(英語で孤児の意味)なので、First Kill=最初に殺した話が描かれるのでしょうか。ある報道によると、「エスター」で描かれた物語の数年前の出来事が明らかにされるのだとか。リーナ(エスターの本名)はエストニアの精神病院から抜け出してアメリカに行き、富豪家族の娘・エスターに成りすまします。本物のエスターは行方不明になっていた少女だったようで。監督は「ザ・ボーイ 人形少年の館」(16)などで知られるウィリアム・ブレント・ベル。「ザ・ボーイ~」も作り込まれたホラーなので、どんな作品が出来上がるのか気になりますね。さらに、イザベル・ファーマンの続投も決定しているそう。本人もインスタグラムに投稿しているので確かな情報と言えるでしょう。しかし、前日譚であるのにも関わらずイザベル本人はもう20歳過ぎの大人です。果たして、どんなエスターが見られるのでしょうか。日本での公開が待ち遠しいです。

レビューと考察

 最初に見た時の衝撃はもちろん、初見以降でも充分楽しめる本作。至るところに伏線が張り巡らされていてテンポも早いので、最後まで飽きないどころか一瞬たりとも目が離せない面白さがありました。

作中では、エスターの視線が強調されたようなシーンが度々登場します。例えば家に迎えられた後にプレゼントを貰うシーン。うれしさのあまりジョンに思いっきり抱きつくエスターですが、視線の先には、父親が自分に構ってくれずヤキモチをやくダニエルがいました。あくまでジョンに見えないようにするところがゾッとしますよね。思えば夫婦が孤児院を訪れた日にも、院に到着した彼らを3階の窓から覗くようなカットがありました。これもきっと、あの日1人だけ上の階にいたエスターの視点でしょう。ただ単に夫婦の様子を見に来たのか、それともジョンを待っていたのか。よく見ると、窓の枠を利用してジョンだけを見ているとも捉えられるカットになっている気がします。彼女はこの時点でジョンを標的にすると決めたのかもしれません。

また、いじめっ子の少女・ブレンダを突き落とす公園のシーンでも目力が効いていました。遊具で遊ぶブレンダをブランコからエスターが見るだけでセリフはありませんが、何かが起こりそうな不穏さを感じずにはいられません。睨んでいるわけでもなく見ているだけなのに、そこまで思わせてしまう脚本作りやイザベル・ファーマンの演技力に感服です。ちなみに、この時もジョンにはエスターの顔が見えないような構図になっていたことを覚えていますか? 細部までこだわった設定が面白いですよね。

 結局ジョンは最後の最後までエスターの正体に気がつかないわけですが、こうして見ると彼が間抜けだったのではなくエスターの完璧な策略だったのだと思います。ホラー作品でよくありがちな主人公の行動に納得できなくて作品から気持ちが離れてしまうみたいな現象が起きなかったのだからスゴイです。

それにはケイトの過去も上手く使われていました。劇中で詳しくは語られていませんが、アルコール依存症になりマックスを危ない目に合わせた彼女の過去を掘り返すジョンは、逆にお前が病院に行けと言い出します。周りの大人はエスターに欺かれて信じないし、唯一ヒントを与えてくれたシスターは早々に殺されてしまう。さらに子供たちも脅迫されているので本心が言えないというまさに四面楚歌な状況を違和感なく作り出していました。そして、自分だけに態度を変えるエスターに怒りや不安を募らせて、思わずワインを買ってしまった弱さが仇になる。私たち観客は彼女の人間性が見えたことで、より感情移入するとともに、弱っていくケイトを餌食に好き放題するエスターへの恐怖心がますます募るのでした。ジェシカの灰で育ったバラの花を摘んだ時には、「そこをつくか!」と感心すらしてしまいました(笑)。

そして、エスターが悲しみ故のモンスターであるということも見逃せません。先天的な理由で、おそらく一生子供のような見た目であるしかない彼女は、普通の人と同じように恋愛がしたかったのでしょう。夫婦がイチャつき出すと、必ず飛んで来ましたもんね。彼女の悲しみの象徴となっているのが、ジョンの誘惑に失敗した後に見せる黒い涙です。部屋に描かれた裸体の男女の絵も一見すると戦慄ものですが、よく考えると切なくもありますよね。理不尽に人を襲っているようで、実は劇中のどんな人物よりも強い意志で動いているのかもなんて思いました。他にも、心理カウンセラーに連れて行かれた時に、トイレでひとり暴れるシーンなど、彼女の苦悩が読み取れる描写にハッとしました。気づけば同情していたのか、凍った池の中に落とされるラストでは少しだけ可哀想に思えたような気もします。モンスターを完全悪として描き、最後にはきっぱり倒されてしまうような物語よりも、少しだけ悲哀が残っているくらいの方が、後味が悪くてホラー好きの私には好印象でした(笑)。モンスターとしてのエスターというキャラクターが、より魅力的に感じられた気がします。

まとめ

 いかがでしたか? 人物造形やカメラワーク、音の効果なども影響し120分間ずっと緊張感が途切れない名ホラー「エスター」。劇中に散りばめられた伏線を探しながら、何度でも楽しんで見てはいかがでしょうか。

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