【ネタバレあり】殺し屋と少女の絆を描いた名作「レオン」のあらすじ解説、ニキータとの関連やナタリー・ポートマンが語る当時の話も!

 孤独な殺し屋の男と、家族を殺された少女の交流を描いた名作「レオン」(94)。ここでは劇場公開された通常版の翌年に22分の未公開シーンを加えて公開された完全版のあらすじや解説、レビューを紹介します。

あらすじ

 プロの殺し屋として薬物の密売人を始末する仕事をしているレオン。ある日彼は、隣に住む少女・マチルダに出くわします。タバコを吸い、顔にはアザがある彼女にしつこく注意するでもなく、少しのやり取りをしてレオンは自室へ。その後、マチルダの家から彼女の父親と2人の男が出て来ます。ヤクをくすねたと疑われ否定する父に対し、男のうちの1人・スタンフィールドは明日の正午までに犯人を見つけてこいと言い残して去って行くのでした。その様子を、レオンは鍵穴から覗いていました。

 翌日、仲の悪い家族に飽き飽きするマチルダ。唯一可愛く思うのは弟だけでした。そんな彼女が買い物に出かけた頃、約束の時間が迫ってきます。間もなくスタンフィールドたちがやって来て、次々と一家を殺していき。戻ってきたマチルダは、部屋に入ることなく様子を察し、涙ながらにレオンの部屋の前に向かい「開けて」と願うのでした。マチルダを守ろうと葛藤の末ドアを開けたレオンは、泣いている彼女を励まします。

 レオンが殺し屋だと知ったマチルダは、意外なお願いを。弟を殺された復習をするために殺し方を教えてほしいと言うのです。しかし彼女はまだ子供。レオンは突き放しますが、マチルダは街に向けて銃で発砲してみせます。彼はその姿に圧倒されて、プロの殺し屋としての掟を教えることにしました。

 2人はホテルの屋上へ。「あなたみたいな賢くて強い人間になりたいの」と懇願するマチルダの思いを汲んでか、レオンはライフルの使い方を教えました。それから掃除や筋トレを一緒にしたり、同じミルクを飲んだりして毎日を過ごす2人。ある時マチルダはレオンが大切に育てている観葉植物について聞きます。彼がそれを大事にしているのは、根を張らない植物が自分のようだからだという回答に納得し、自身も同じだと思うのでした。そうして少しずつ距離を縮めていくと、マチルダはレオンに恋をしたと言い出します。否定するレオンは、困ってしまいます。

 そんなある日、事件現場に戻ったマチルダは、スタンフィールドが麻薬取締捜査官だったことを知りました。レオンに彼への復讐を頼みますが、受け付けてくれません。彼女は銃にいくつかの弾を詰め、自分の頭に向け発砲しようとします。レオンが瞬間的に助けますが、彼女の本気を知るのでした。

 やがて世話人であるトニーへ紹介されることになったマチルダ。晴れてレオンと一緒に殺しができることになりました。初仕事を祝って行ったレストランへでは、マチルダにキスをせがまれて、またしても困り果てるレオンなのでした。

 一方、仕事ではいいコンビネーションで次々と場数を踏んでいきますが、大きい仕事には連れて行ってくれません。マチルダは家で留守番をする間に、ある事を思いつきます。それは、一人でスタンフィールドの元へ乗り込んで、復讐を果たす事でした。上手くいったように見えましたが、スタンフィールドに正体がバレて失敗。仕事から帰ったレオンがマチルダからの手紙を読み、すぐに助けに向かうのでした。

 その夜、レオンから買ってもらったピンクのドレスを着て、マチルダは男女の関係を迫ります。断るレオンは、自身の過去を赤裸々に語り出しました。昔恋人がいたこと、しかし身分の違いが原因で彼女の両親が猛反対していたこと、ついに彼女の父親が彼女を殺したこと、そして自身が復讐で父親を殺したこと。マチルダはそれを聞いて、ベッドで一緒に寝てもらうことにしました。

 翌朝、2人が暮らすアパートは特殊部隊に包囲されます。スタンフィールドが、レオンが部下を殺したことに気づいたのです。マチルダを人質にレオンを捕らえようとする一同ですが、レオンの方が上手。無事マチルダを保護すると、植木鉢を持たせて通気口から彼女を逃がします。一人で行きたくないと喚く彼女に、初めて「愛してる」と言うのでした。

 その後、部隊の1人に扮して外への脱出を目論んだレオン。しかし、あと一歩のところでスタンフィールドに撃たれてしまいました。死を感じたレオンは「マチルダからのプレゼントだ」と、手りゅう弾のピンを渡します。その直後、建物は爆風に包まれました。

 無事逃げ切ってトニーの元へたどり着いたマチルダはお金をもらい、学校へ戻ることに。そうしてそこの庭に、植木鉢の観葉植物を植えるのでした。

Melody of Movieの評価

94点

■各レビューサイト参考

映画.com:4.3

Yahoo!映画:4.46

Filmarks:4.3

みんなのシネマレビュー:3.79

※みんなのシネマレビューは10段階→5段階評価に換算しています

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キャスト・スタッフについて

 監督と脚本を務めたのは、フランス人のリュック・ベッソン。初長編作「最後の戦い」(83)で注目され、本作「レオン」ではハリウッド進出を果たすと予想を上回るほどの大ヒット。他にも「ニキータ」(90)や、ミラ・ジョボヴィッチ主演の「ジャンヌ・ダルク」(99)、「ANNA /アナ」(19)などヒットメーカーとして活躍しています。

 レオンを演じたのはジャン・レノ。リュック・ベンソン監督作には度々出演していますが、本作の公開当時はまだ世界的に無名の俳優でした。しかし、これをきっかけに注目を集め、その後さまざまな作品で活躍することになります。代表作は「グラン・ブルー」(88)、「ミッション:インポッシブル」(96)、「フライボーイズ」(06)、「シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~」(12)など実にさまざま。日本で‘11年に放送されたトヨタのCMでは、ドラえもんにふんしていたのを覚えているでしょうか?(笑)

マチルダ役のナタリー・ポートマンは撮影当時弱冠11歳。約2000人の中から抜擢され一躍有名になり、ハリウッド・リポーター誌が後援するヤング・スター賞のドラマ部門最優秀女優賞を受賞しました。その後「スターウォーズ」新三部作(9905)では惑星ナブーの女王・アミダラを演じ、「地上より何処かで」(99)ではゴールデングローブ賞助演女優賞にノミネート。「ブラックスワン」(10)ではアカデミー賞主演女優賞を受賞しています。英語とヘブライ語のほかドイツ語、スペイン語、フランス語、アラビア語、少しの日本語を話せるマルチリンガルとしても有名な彼女。世界的な名門・ハーバード大学に現役合格しています。

悪役スタンフィールドには、イギリスの俳優であるゲイリー・オールドマンが。本作では存在感のある演技で高く評価されました。「ハンニバル」(01)で主人公の適役を演じたゲイリーは、人気シリーズ「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」(04)ではシリウス・ブラックを演じ、以降もシリーズに出演しています。また、「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」(17)ではアカデミー賞主演男優賞の受賞も果たしている実力派です。

通常版との違いは?

 気になるのが通常版との違い。元々95年の通常版は、ナタリー・ポートマンが幼かったこともあり、いくつかのシーンをカットして公開していたのだとか。しかし、その翌年に監督が本来公開したかった完全版として本作も劇場公開を果たしたそうです。新たに追加された22分間は、①レオンがマチルダに殺しを教えるシーン②2人がシャンパンを飲むシーン③マチルダが初体験をお願いするシーンの3つでした。

①は、ターゲットを撃つ際に「1発目で動きを止め、2発目で殺せ」「顔は撃たない」など、あまりにも生々しい殺しのコツを教える場面。②では、子供のマチルダにシャンパンを飲ませていました。彼女はレオンにキスを迫った後、シャンパンを飲み干し、子供らしく大声で笑い出します。③は、マチルダがピンクのドレスに身を包み、初体験を迫るシーン。「女の子の初体験は大事なの」と、12歳とは思えないセリフが印象的でしたよね。その後、レオンは殺し屋になった経緯を明かしました。

 子供に殺しを教えたりお酒を飲ませたり、肉体関係を示唆したりと、3つのシーンはどれもコンプライアンス的にNGなもの。そのため一般公開するにあたり急遽カットされたのだそうです。しかし、こうして見てみると完全版ではレオンとマチルダの関係がより深く描かれているような気もしますよね。序盤で「恋をしている」と明かすのは、幼い少女の恋愛に対する憧れかと思えば、彼女の愛は本物のようにも12歳にしては大人っぽいセリフは、マチルダが醸し出す色気をもって納得できるものに昇華されていました。2人の関係に答えが出る展開はありませんが、お互いに大事に思っていることは確か。それが師弟関係だったのか、親子のような愛だったのか、恋人以上だったのかは分かりません。それだけ複雑なだったことが完全版では強調されているのではないでしょうか。レオンが抱える過去も、あるかないかでは大分印象が違いますよね。

「ニキータ」の続編だった?

本作は、同じくリュック・ベッソン監督が手がけた「ニキータ」(90)の続編としても知られています。監督は「ニキータ」で描いた掃除屋なる殺し屋・ヴィクトルから着想を得て、彼を主人公に1本作品を作り上げようと思ったのだとか。政府の秘密工作員に仕立てられた不良少女・ニキータを主人公に物語が進む中、ヴィクトルの出演時間はたった10数分程度でした。演じているのは、もちろんジャン・レノ自身。監督曰く、「ニキータ」で描いたテーマを英語にした別バージョンの物語が「レオン」なのだそうで、レオンはヴィクトルの血を引いているキャラクターなのだとも言及しているようです。なんと、脚本は2日で初稿を書き上げたのだそうですよ。

 さらに監督は12年に、幼い頃に目の前でマフィアたちに両親を惨殺された少女を描く映画「コロンビアーナ」を製作しています。復讐を望んで暗殺者になった主人公のカトレアは、どこかマチルダに通ずるものが。「レオン」の続編製作に意欲を見せていた監督が自ら執筆した物語なのだそう。こちらも要チェックですね。

気になる制作秘話は?

 劇中ではマチルダがタバコを吸うシーンが何度か登場しますが、ナタリーの両親はこれを心配していたのだそう。そこで監督は喫煙するシーンをできる限り少なくし、途中でマチルダはタバコを止める展開になりました。全編を通して喫煙シーンは5回まで、さらにナタリーが煙を吸うことのないよう取り決められたのだとか。

 また、ナタリーが苦労したのは涙を流すシーンでした。スタンフィールドらに家族を殺されて泣く場面では、ミントオイルを使って涙を促したようです。あまりの痛さに簡単に泣けるようになり、かなり役に立ったそう。今や大物女優のナタリーにも、そんな時代があったのですね。

 一方ジャン・レノは、レオンを演じる上である事を意識していました。それは、大人でありながら子供を感じさせるような男でいる事。劇中では大人っぽいマチルダに対し「自分は年だけ取って大人になるのはこれからだ」と語る場面もありますが、そのセリフと通ずるものがあったのでしょうか。子供のマチルダと並ぶには、観客に自分が脅威になる存在ではないと示す必要があると考えていたようです。

 そんなジャンとナタリーの恋愛も感じさせる本作ですが、ナタリーは‘19年のインタビューで、本作への出演をポジティブに捉えていることを明かした上で、「今見ると不適切」だとコメントしています。さらに、自身がロリータのように描かれていることを認識していたとも言い、若いうちから年上の男性たちから性的な対象とされていたことへの恐怖を伝えました。確かに今の時代の感覚からすると、考えなしに受容することができない設定もあると思います。名作でありながら、この点は長く議論の対象になっているようです。

総括

 とは言え、愛着のわくキャラクター作りとテンポの心地よさは傑作そのもの。根を張らない植木鉢の観葉植物に自分たちを重ねる場面は何度見てもグッときます。根を張らない=家を持たず、家族を持たず、友人も持たない孤独な2人をそうやって表現するのかと思うと、ますます胸が熱くなりました。家族がいないマチルダと、恋人を亡くして殺し屋になるしかなかったレオンはただの隣人から始まったわけですが、そう長くない期間でこんなにも心を通わせていく姿が緻密に描かれていたことに感服です。さらにヒューマンドラマとして楽しめるだけでなく、アクションシーンにも迫力がありますよね。レオンの圧倒的な強さはカッコよくてクセになる! 天井から逆さに銃を向けてくる場面は思わず息を飲みました。スカッとしたい気分の時には、ぜひオススメのアクションです。いろいろな見方がある本作を何度も楽しんでみてはいかがでしょうか。

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