【この世界の片隅に】水原哲と主人公すずの関係性やエピソードを深掘り!

この世界の片隅に、非常に考えさせられる映画だったのではないだろうか。ほのぼのとした日常から一変した世界を表現したこの作品では、戦争の恐ろしさに違う角度から触れることができる。

この作品は主人公のすずという女性の生活感や人間性を緻密に表現しており、中でも幼い頃からの知り合いであった『水原哲』との関係性について気になった方も多いのではないだろうか。物語で描かれたエピソードから二人の関係性に迫っていこうと思う。

「この世界の片隅に」の登場人物「水原哲」とは

主人公「すず」が通っていた小学校のガキ大将!

すずの同級生でガキ大将でかなりの乱暴者。女子の間では「水原」を見かけたら全速力で逃げろという掟があった。海軍兵学校に通う4歳年上の兄が、海難事故で亡くなったことが影響して荒れていたのかもしれない。

小学生時代、すずは既に水原哲の事が好きだった!?

写生大会の日に1人海を見つめ、絵を描かない水原。水原の両親は仕事もせず、家で飲んだくれているので早く帰るのが嫌だった。そこへ花を摘みに来たすずは、偶然水原を見つけたので逃げようとするが、兄を亡くした水原には親切にしろと母から言われていたのを思い出し声をかけた。この時点で既にすずは水原のことが好きだったのかもしれない。

そして鉛筆をすずにあげる水原。この時、手と手が触れあったことで好きだという感情が確実なものになったと推測できる。映画では描かれていないが、その夜、すずが風呂を焚きながらぼーっとしているシーンがある。これは間違いなく恋する乙女の顔だ。

小学校卒業後は海兵に志願!

小学校卒業後、水原は兄の意志を継ぎ海軍に志願兵として入隊。いずれ軍艦「青葉」に搭乗することになる。

水原哲とすずとの関係は?

小学校時代は乱暴者でガキ大将。後に志願して海兵となる。そんな水原とすずはどのような関係だったのだろうか?

友達以上恋人未満!?

ガキ大将気質だった水原。おっとりとしてどんくさいすずに意地悪をする。これは好きな子に意地悪をするという良くあるパターンではないだろうか?そして写生大会の日、すずが水原の代わりに絵を描いてあげたことで2人の距離が縮まり、それ以後、友達以上恋人未満のように描かれている。

お互い未練があった?

微妙な関係であった2人。水原の海軍入隊と共に、2人の関係は自然消滅した。すずが18歳の時、突然結婚の話が舞い込んできた。申し込んできたのがてっきり水原だと思い込んでいたすずだったが、偶然水原と再会し違うことを知る。お互い背を向けて別れる際の2人の背中が未練を物語っている。

水原哲と呉へ嫁いだ北条すずとの関係は?

終わったはずの初恋が突如現れる!

微妙な関係だったが故に、自然消滅してしまった水原とすず。すずは呉の北条家へ嫁ぎ、水原は海軍に入隊し、戦艦「青葉」に搭乗していた。ある日、戦艦「青葉」が呉に帰投。乗組員の水原は入湯上陸した。井戸に水を汲みに行っていたすずは水原にばったり出会う。映画では描かれていないが、水原は「すずに会いに来たんじゃ」と言っている。乱暴者だった水原は、成長してすっかり好青年になっていた。外泊が許されている水原はすずの家で世話になることにした。

すずの夫「周作」の計らい?で、人妻でありながら水原と一夜を過ごすことに!?

幼馴染とはいえ、同じ屋根の下へ泊めるわけにはいかない周作。水原には納屋の2階で寝てもらうことにした。しかし、すずに水原とゆっくり話をしてこいと言って納屋へ行かせる。話をしたら戻るつもりだったすずだが、周作が玄関の鍵を閉めてしまったことに驚いた。とはいえ、周作は水原にすずを寝取らせるというつもりはないはず。ただ、すずを信じて純粋にゆっくりと話をしてほしかっただけだろう。しかし成人の男女が一晩を共にして、100%何もないとは言い切れない。アニメではセリフが端折られたり変更されているので考察が難しくなっているが、原作を読むと本当の周作の気持ちがわかる。それは、電車内ですずが周作に詰め寄るシーンで、「周作さん、この間はありがとうございました。・・・でも、夫婦いうてこんなもんですか?」ここのセリフは概ね同じだが、この後、原作ですずはこう言っている。「・・・うちに子供が出来んけえ、ええとでも思うたんですか?」周作は無言でうつむく。

おそらく図星なのだろう。男女の関係になられるのはもちろん嫌だが、無理に嫁いで来てもらったすずに対する負い目がある。加えて文官の周作は、兵隊である水原に引け目も感じている。更に当時は、いつ死んでもおかしくないという立場である兵隊の願いは可能な限り叶えてあげようという風潮があったらしいので、すずを納屋へ行かせたのは苦渋の決断だっただろう。結果的に、水原とすずは一線を越えず何もなかった。読者、視聴者全員をもやもやさせたこのシーン。こうの史代氏のじつに女性らしい描写だと思う。そしてこの納屋での水原が言った最後のセリフが、またもアニメでは端折られている。この端折られたセリフがあるとなしでは解釈が大きく変わってしまう。何故なら、その大事なセリフが端折られたことで、戦艦青葉を見つめる水原は情景の一部なのか、それとも実際にそこにいるのかという疑問が出てきてしまうからだ。その大事なセリフの件は、後述しようと思う。

水原哲は死んだ?

すずと周作にとって、一生涯忘れ得ぬ人物となった水原。彼はその後、どんな最後を迎えたのか?搭乗していた戦艦「青葉」が浮かび上がるシーンから考察してみます。

戦艦「青葉」は1945年7月に大破着底。

水原が搭乗していた「青葉」は、太平洋戦争開戦時から終戦まで戦い続けた。レイテ沖海戦にて大破し、呉で本格的な修理を行う予定だったが、あまりにも大きすぎる損傷のため修理の目処が立たず、呉工廠近くに繋留放置されていた。1945年3月、アメリカ軍による攻撃が開始され、青葉は防空砲台として対空戦闘を行った。同年7月24日、7月28日に攻撃を受け、艦尾はほぼ切断状態になり、右舷に傾斜して着底した。物語のラスト付近で、晴美ちゃんが亡くなり、すずが右手を失う大怪我をした空襲の時ですね。

戦艦「青葉」と共に水原哲は死んだのか?

作中で水原の生死については一切描かれていない。しかし、水原の死を思わせるような描写が描かれています。それは、ラスト付近で米軍の機銃がすずを襲った時、ノート、テルの口紅、水原からもらった羽根で作った羽根ペンが守ってくれた。この時、羽ペンが破壊された描写が、水原の死を連想させる最も顕著なシーンではないだろうか。

朽ちた「青葉」を見ていた水原の正体は?

すずは物々交換でツバキの晴れ着を交換した。これは水原を吹っ切ったと考察できる。何故ならすずにとって「ツバキ」は恋の象徴で、それは作中に多く散見できる。その物々交換の帰り道、大破着底した青葉の横を通るすず。そしてその青葉を笑顔で見つめる水原の姿が・・・。ここで水原のナレーションが入り、「わしを思い出すなら笑うてくれ。」と言っている。彼女の心情風景なのだろうか?どちらにせよ、すずと水原は互いに認識し合っている。が、声をかけない。なぜなら声をかけてはいけないと思っているからだ。上記で「吹っ切った」と書いたが、すずの水原への恋は、「偲ぶ(しのぶ)」恋だったからだ。この場所で青葉に搭乗し、国とすずを守って戦った水原。という解釈もできるシーン。除籍された青葉は、水原がすずを守る役目を終えたという事でもあるのだろう。そして空へと浮かび上がる青葉。これはすずの感謝だと考察した。

水原は生きている?

ラスト付近で水原が死んだと思わせる描写がちらほらありますが、公式のアートブックによると生存が明言されているとか・・・。すずが声をかけなかったのも、過去との決別の証というような説明がなされています。水原は生きているのか、死んでいるのか、という疑問がなぜ出てくるのか。それは原作のセリフとアニメのセリフは違っており、省かれているからである。

原作では

  • のう すず。兄ちゃんはうちが貧乏じゃけえ海軍学校へ入った。当たり前の理想じゃ。
  • わしは兄ちゃんが死んだけえ、代わりに海軍志願兵になった。当たり前のユメじゃ。
  • 軍人は命を懸けて戦うもんじゃ。これも当たり前のつとめじゃ。
  • ほいでも、ヘマもないのに叩かれたり、手柄もないのにヘイコラされたりは、
    人間じゃのうてワラやカミサマの当たり前じゃないかのう。
  • わしはどこで人間の当たり前から外されたんじゃろう。それとも周りが外れとんのか
    ずっと考えよった。
  • じゃけえ、すずが普通で安心した。
  • すず、すずがここで家を守るんも、わしが青葉で国を守るんも、同じだけ当たり前の
    営みじゃ。そう思うてずうっとこの世界で普通でまともで居ってくれ。
  • わしが死んでも、一緒くたに英霊にして拝まんでくれ。笑うてわしを思い出してくれ。
  • それが出来んようなら忘れてくれ。

水原は、兄と同じく軍人になって国を守るというユメと、すずを守るというユメ、2つの「ユメ」の意味があり、女性を守ることと国を守ることは同じことだと言っています。守る戦争と、男女の役割の肯定がある。

一方、アニメでは

  • うちが貧乏じゃったけえ、兄ちゃんはタダで行ける海軍兵学校入った。
  • 兄ちゃんが死んだけえ、わしゃ海軍入った。
  • ぜんぶ当たり前のことじゃのに、わしゃどこで人間の当たり前から外されたんじゃ
    ろうかなあ。
  • じゃけえ、ここで普通で居るすずをみて安心した。
  • わしゃ英霊呼ばわれは勘弁じゃけえ。わしを思い出すなら、笑うて思い出してくれ。
  • おまえだけは、最後までこの世界で普通で、まともで居ってくれ。

見比べてみると分かる通り、明らかに「守る戦争。男女の役割の肯定。」という解釈が出来ないように変更されている。おそらく、現代におけるイデオロギーには都合が悪いのだろう。水原の大事なセリフを端折ったり変更したりしたせいで、ラスト付近の青葉を見つめる水原はすずの心情であり、実際はそこにはいないのでは?という疑問が出てきてしまうのだ。特に、原作で最後に言っている一番大事なセリフ「それが出来んようなら忘れてくれ」を省いた事で、混乱を招いたと私は推測している。【それが出来んようなら】=【俺に抱かれないなら】忘れてくれと、水原は言っているのだと解釈し、夫の周作を愛しているから普通の選択をしたすずは、水原に抱かれることは出来ない。よって、水原に声をかけなかったことは、吹っ切れたすずの過去(水原)との決別の証だということだろう。原作を読んでようやく辻褄があった。とはいえ、人それぞれ色んな考え方や見方があると思う。気になった方は、ぜひ原作を読んで

考えてみてほしい。

映画「この世界の片隅に」の作品情報

こうの史代の漫画を片渕須直監督が長編アニメ映画化した作品。

世代を超えて熱い支持を集めて社会現象を巻き起こした。

  • 製作国 日本
  • 配給 東京アテトル
  • 監督 片渕須直
  • 脚本 片渕須直
  • 製作 真木太郎
  • 公開年 20161112
  • 上映時間 129
  • 出演者
  • 北條 すず(のん)
  • 北條 周作(細谷佳正)
  • 水原 哲(小野大輔)
  • 黒村 径子(尾身美詞)
  • 黒村 晴美(稲葉菜月)
  • 浦野 すみ(潘めぐみ)
  • 北條 円太郎(牛山茂)
  • 北條 サン(新谷真弓)
  • 白木 リン(岩井七世)
  • 浦野 十郎(小山剛志)
  • 浦野 キセノ(津田真澄)
  • 浦野 要一(大森夏向)

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の関係をまとめてみました。

「この世界の片隅に」とは

こうの史代の漫画を原作に、片渕須直が監督と脚本を務めた長編アニメーション映画。

昭和19年(1944年)に広島市江波から呉へと18歳で嫁いだ主人公すず。

戦時下の困難の中にあっても、工夫を凝らして豊かに明るく生きていく姿が描かれている。

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