映画『チョコレートドーナツ』のネタバレ感想とラストや見どころについて!無料視聴できる方法も掲載

「チョコレートドーナツ」は2012年公開の実話を元に制作されたアメリカ映画です。日本では2014公開され、2020年には東山紀之主演で世界で初めて舞台化もされた作品です。公開後は第11回トライベッカ映画祭・第38回シアトル映画祭・第48回シカゴ国際映画祭・第14回プロヴァンスタウン映画祭・第2回ナパヴァレー映画祭などにおいて観客賞を総ナメにし、大きな話題を呼びました!そんな本作についてのあらすじやネタバレについて記事にしていきたいと思います

チョコレートドーナツのあらすじ、ネタバレ

1979年、カリフォルニアを舞台にしたストーリー。同性愛者であり、シンガーを夢見るルディはとあるゲイバーでドラァグクイーンとしてドレスを身に纏い、ステージで歌っていました。ルディのパフォーマンスはいつも観客たちを魅了します。そこに訪れた弁護士のポール。ポールもまた同性愛者でありながら自分を偽り、女性と結婚しましたが長くは続かず最近したばかりでした。その後も同性愛者であることを隠しながら生活しています。2人は互いに興味を持ち、お互いに無い部分を持っていることに惹かれ合い、親しくなるのに時間はかかりませんでした。やがてその感情は特別なものへと変わっていくのでした。

そして2人はある日、ルディの隣の部屋に住むダウン症の少年マルコに出会います。マルコは母親から育児放棄され、まともな愛情を受けて育っていませんでした。マルコの母は毎晩のように彼氏と出掛け、マルコはその度に1人で帰りを待っていました。しかし母親は大麻使用で逮捕されてしまい、マルコは施設に引き取られてしまいます。

その後もいつものようにステージで歌うルディとそれを見つめるポール。閉店後、2人仲良く車で帰っていたところ、夜道を1人で歩くマルコを見かけます。マルコは施設を抜け出してしまったのです。2人は仕方なくマルコを保護し、自宅へ連れて帰ります。後日、2人は服役中のマルコの母親の元を訪ね、服役している期間だけマルコを預かり、面倒を見るという提案をします。無事に母親の許可を得て、怪しまれないようにルディとポールは従兄弟と偽り、ルディ、ポール、マルコの3人の共同生活がスタートします。

マルコは自分の部屋を与えると泣いて喜び、大好物のチョコレートドーナツを幸せそうに食べ、寝る前はハッピーエンドの話をして眠り、徐々にルディとポールに対して心を開きます。そんなマルコを見た2人もまた、幸せを感じる日々でした。今まで通えなかった学校に通わせたり、誕生日を祝ったり、ホームビデオを撮ったり、毎日楽しく過ごしていました。全てが順調に思えたある日、ポールの上司が主催したパーティに3人で参加します。ポールはルディを従兄弟と紹介し、マルコは初めてのパーティを楽しんでいました。しかし以前からルディとポールの関係性を疑っていた上司は2人の会話を聞き、2人が従兄弟ではなく同性愛者だと確信します。そして翌日、ポールは自身が同性愛者であることを社内で言いふらされ、批判的な言葉を浴びせられます。ついにはプライバシーを侵害された上に職場をクビになってしまいます。さらに、同性愛者が子供を育てることは違法だと判断され、マルコは再び施設へ連れて行かれてしまいます。

希望を失ったルディとポールはなんとかマルコを連れ戻そうと、何度も法廷を訪れ懇願します。努力が実り、裁判を開いてもらえることになりました。裁判では2人の関係や3人での暮らしについて詳しく聞かれ、同性愛者でありながら従兄弟と偽っていたこと、親権がないにも関わらず小さな子供を預かったことなどの点において激しく批判されますが、2人に育てられていく中でマルコの学力は向上し、生活の質も上がったことが考慮され、同性愛者であることはマルコの教育や生活には影響しない、という結論が出されました。しかしその後の証言で、マルコをショーに連れて行き、マルコの前で女装した姿や男性同士でキスをする姿を頻繁に見せていたことが発覚し、それは教育に悪いのではないか、と追求され2人は不利な状態になってしまいます。

そしていよいよ判決の日がやってきました。結果、2人はマルコの監護権を得ることはできませんした。2人を信じ、迎えに来てくれるのを待っていたマルコは部屋で1人涙を流します。後日、30分の面会の許可をもらい、久々にマルコと再会しましたがマルコは元気が無く少し痩せていました。次の裁判で必ずマルコを連れ戻そうと決意しますが、その頃服役を終えた母親がマルコの親権を得たため、2人の申し立ては却下されてしまいます。服役している期間のみマルコの面倒を見る、という契約だったため、これ以上争うことができなくなってしまい、2人は絶望するのでした。そして数日後、更正したかと思われたマルコの母親ですが、以前と同様に男を家に招くようになり、薬物にも再び手を出していました。マルコは母親に家から出るように指示され、宝物の人形を抱いてルディとポールの元へ向かいます。しかし3日間歩き続けた末、橋の下で力尽き、亡くなっているのが発見されます。それを知ったポールはマルコが亡くなったという記事が書かれた新聞と共にマルコに対する思いを綴った手紙を法廷に送り、ルディはマルコを思い、ステージで泣きながら歌うのでした。

映画の見どころ、感想

本作の見どころは大きく分けて2つあります。

1つ目は、キャストの演技力です。ルディを演じたアラン・カミングは実生活でもゲイであることを告白しており、2007年には男性アーティストとの同性婚を発表し話題になりました。本作ではかなりリアルな演技を見せてくれていて、ポールを愛おしそうにじっと見つめるシーンや、マルコへの愛を剥き出しにするシーンでは、本当に女性のような母親のような所作や表情で圧倒されました。ドラァグクイーンとして歌うシーンが多くありますが、彼の歌を聞くたびにその歌唱力にも圧倒されます。ラストにマルコを思って歌うシーンでは涙が止まりませんでした。

またポールを演じたギャレット・ディラハントもアメリカを代表する実力派俳優で、弁護士として裁判で個人の自由を主張するシーンやマルコを愛するが故にルディと衝突してしまうシーンなどでは、冷静な性格の役柄ですが、その中で沸々と燃える怒りや苦しみを情熱的に演じています。真っ直ぐなその視線と眼力に強い意志を感じました。

そしてマルコ役のアイザック・レイヴァは本作がデビュー作となります。彼の演技は本当に最高でした。特別セリフが多いわけではありませんが、一言一言に感情がこもっていて、今まで愛情を知らずに育ったマルコが2人からの愛情に初めて触れた時、大好物のチョコレートドーナツを食べた時、自分の知らない自分を知れた時、2人と引き放されてしまった時、その瞬間に見せる表情や言動に胸が締め付けられました。彼にしかできない演技だ、と監督も大絶賛したそうです。

とにかくこの3人の演技力あってこその作品だと思いました。それぞれがまさに適役で、引き込まれる演技に終始目が離せませんでした。

2つ目は本作が訴えるメッセージです。予告編では輝かしいシーンを切り取り、衝撃の感動作と謳い、あたかもハッピーエンドを想像させる映像でしたが、本編ではまさかのバッドエンドです。同性愛をテーマにした映画は他にもたくさんありますが、ここまで見終わった後にモヤモヤした感情が残るものは無いと思います。当時の時代背景、世間からの偏見や批判、それにより自由を奪われるルディたち。それは現代社会にも残る同性愛者へのマイナス的なイメージに対し何か強く訴えるものを感じました。どんな理由であれ、愛する権利を侵害することはあってはならないことです。また、同性愛と同時に親子愛についても描いています。親の薬物依存、障害を持った子供に対する虐待や育児放棄は近年でも話題になっています。その部分にもフォーカスを当てていて、母親とは何か、愛とは普通とは人生とは何か、とても考えされました。どうしてこんなことになってしまったのか、彼らはどうすればこの事態を避けることが出来たのか、出会ってしまったことが不幸の始まりだったのか、考えれば考えるほど切なくなります。ただ守りたかった、愛したかった、それだけなのに同性愛者だから、親権が無いから、障害者だから、と引き離され、職を失い、プライバシーや自由まで奪われ、最後はあまりにも残酷なものでした。バッドエンドではありますが、たとえ血が繋がっていなくても1人の少年を思い、必死に社会の偏見や差別と戦い続ける2人の姿に感動し、勇気をもらいました。誰かをここまで愛せること、誰かのためにここまで真剣になれること、とても素敵だと思いました。制度や法律とは一体、何のために作られたのでしょうか、何から誰を守るためのものなのでしょうか、時代のせいにしてもよいのでしょうか。現在、一部の国ではありますが同性婚が認められ、LGBTについての理解が深まってきている時代だからこそ、このような事件が二度と起きないことを願います。

個人的な感想になりますが、私的にはこういった極めて現実的な作品は、とても考えさせられるので好きです。チョコレートドーナツを食べるマルコとそれを優しく見守るルディとポール。その姿は間違いなく家族そのものでした。男女や親子に関係なく、自分を愛してくれる人がいて、自分もまた相手を愛している。そして同じものを見て同じものを食べて同じものを感じ、お互いに必要な存在となる。それだけで人生は十分幸せなものになると思います。しかしそれは当たり前ではなく、普通ではなく、かけがえのない奇跡であること、絶対に忘れてはなりません。純粋で真っ直ぐな愛の物語。涙なしでは見られないこの作品、ぜひ一度見てみてはいかがでしょうか。

Melody of Movieの評価

90点

■各レビューサイト参考

映画.com:4.0

Yahoo!映画:4.24

Filmarks:4.1

みんなのシネマレビュー:3.5

※みんなのシネマレビューは10段階→5段階評価に換算しています

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スタッフ

監督    トラヴィス・ファイン

脚本    トラヴィス・ファイン

            ジョージ・アーサー・ブルーム

製作    トラヴィス・ファイン

            クリスティーン・ホスステッター・ファイン

            チップ・ホーリハン

            リアム・フィン

音楽    ジョーイ・ニューマン

撮影    レイチェル・モリソン

編集    トム・クロス

製作会社    PFM Pictures

配給    Music Box Films

上映時間    97

製作国    アメリカ

言語    英語                   

引用:wikipedia         

出演者情報

ルディ・ドナテロ

アラン・カミング

 1965127日生まれ。スコットランド出身の俳優。代表作は「007 ゴールデンアイ」「スパイキッズ」「X-MEN2

ポール・フラガー

ギャレット・ディラハント

 19641124 生まれ。アメリカ合衆国の俳優。カリフォルニア州出身。代表作は「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」「ハンド・オブ・ゴッド」

マルコ・ディレオン

アイザック・レイヴァ

 199883日生まれ。中学時代から演劇に興味を持ち、「チョコレートドーナツ」でデビューを飾る。

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